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・「スラムダンク1億冊ありがとうファイナル」イベントレポート・
2004/12/4(sat) @ 神奈川県三浦市・旧三崎高校
2004年夏、スラムダンクがついに発行部数1億冊を突破した記念に、井上雄彦先生みずから感謝の気持ちを込めた特別サイトを設置(好評のうちに終了)、また大手新聞5紙に記念イラストを掲載、感謝イベントのファイナルとして、2004/12/3〜12/5までの期間、神奈川県は三浦市にある廃校を借り、同市の協力により「スラムダンク1億冊ありがとうファイナル」と題したイベントを開催した。
――といったカンジでイベント概要をざらっと踏まえて頂きまして、そんなわけでそのイベントのレポートなわけですよ。イベントの目的は
バスケができる
が主眼。バッシュ持ってやる気満々です。ツレは姫タンと諒タンですよ。
二度目の来訪、変わらぬ風景…に、ぽつりと浮かび上がるオレンジ。
改札を出て正面、ロータリーの縁に立てられた周辺地図のたもとに置かれた案内板でございます。デザイン良。こういうところでもさすがと言った感じですな。
前回来訪時(薪能を観に行った)の経験から一日フリーきっぷを購入してたですが、バス停があるかまでは調べてなかった(サイトに書いてたのに…)ので歩いてみる。道沿いに、果てしなく続く大根畑。露天でも立派な大根が売っており、うおー、買って帰りてー!と声を大にしてたらオッチャンから「何のイベントがあるの?」と訊かれる。イベントの説明をしたものの、よく判ってなかった模様。まあ、ね…
さてそんなわけで歩くこと15分ほど、やっとそれらしいところに到着。正門は角を折れたところ。当たり前なんだけど、本当に高校で。かれこれン年前のことです、3人とも懐かしやかな気持ちで門をくぐると、大抵の学校にある、正門の雨除けの上部についているはずの校章のプレートがごっそりはずれていて、ああ、本当に廃校なんだなあ…と物悲しい気持ちになりつつ、広々と開けたガラス戸を抜けようとして、横の写真。
ここにも「神奈川県立 三崎高校」とかいうプレートが嵌まってたんでしょうね。剥ぎ取った跡に、チョークで書かれた花道の落書き。和みました。
正門をくぐって、左手に受け付け(事務員の詰め所)を観ながら、本来ならば靴を脱いであがるはずのところを躊躇いながら踏み込むと、正面に黒板が。イノタケ先生の直筆メッセージですよー!!!嬉しくて写真を撮ることに専念してしまい、また時間を惜しむ意味もあってぶっちゃけ内容は読んでません。ただこのイベントの主旨と、作品が作り上げた「繋がり」に対しての、何より作品を愛してくれているすべての人への、感謝の言葉であったことだけは確か。いやいやいや、出版社のイベントとしてでなく、個人としてここまでしてくれた先生に対して、こちらこそありがとうございますですよ本当。
さてその黒板の横に机(本当に生徒用の机。懐かしー)が置いてあって、何やらプリント(わら半紙っぽいもの。これまた懐かしい)が。手に取ったらば順路なわけです。何で順路が?と思いつつも、これまたイノタケ先生直筆の案内板を頼りに階段をあがることに。階段を登りながら自然見上げることになる、踊り場の天井隅にプロジェクターで、何かがフェードイン・フェードアウトを繰り返しながら映写されている。観れば1億冊突破記念サイトで送ることのできたメッセージ。こんな形で公開されるなんてこれまた心憎いですなー。自分はブラウザの相性が悪かったのか化け化けになったので送信を断念したクチ。
さて上がりきって2階、最初の教室に入ろうとしてるツレ2人。構内がどんなだったか雰囲気だけでも伝わりますかね?
順路通り、最初の教室に入って、一つ一つ奥へと進んでいって、一番向こうの端にも階段があるので、そこでまた上の階に昇るってな具合で進みます。要するにつづら折り(いろは坂とかね)に。
で、教室に入ったらば何と例のyahoo!ニュースにも出たように教室内の黒板を利用して、最終話(と言い切るのも寂しいもんですが、まあ一応、ね)の「10日後」のショート漫画が描かれてたってわけです。ていうか、
黒板にチョークですから原稿として井上先生すらも持ち帰れない、本当にこの会期限りの作品
だってなわけで、バシバシ写真撮った(後でプリント読んだらば教室内での撮影はご遠慮下さいになっていたんだけど、みんなバシバシ撮っててそれを見ているスタッフも何も言わず。しかも公式サイトで配信されてる動画でもケータイ写真撮ってる子らの姿もろ映り…)わけですが、そういった事情も踏まえて公開は致しません。ご了承をー。
ところでこの会場内にはスタッフさんが随所に配備されておったわけですが、三浦市の職員さんだったみたいです。いやアシさんとかそういったイノタケの事務所スタッフもいたんでしょうが。で、スタッフさんは専用のスタッフTシャツ着ててこれがエラい可愛かったです!でも非売品だったそうで…。まあ当然(期間中に売ってしまうとソレ着てモグるヤツも出るだろうしね)なんですが、イベント終了後に販売してくれたら買うよってくらい可愛くて、すげー羨ましかったなあ。
ココでしか読めないのなら!と思って頑張ってケータイで撮ってたんですが、順路どおりに観て回って最後に売店があってグッズ販売してて、そこで黒板漫画をポストカードにしてBOXに入れたものが売ってたです。えらい値が張りました(4200円…)が、続き漫画だし出版社通しての刊行物じゃないからコスト掛かってるし仕方ないってことで買いました。思わぬ散財を…。ちなみにこのゴリの絵は売店入り口の張り紙。
で、これがその「黒板カード」でございます。ここんちの黒板、普通の黒板を横に2枚張り合わせたようなカンジで非常に横長いわけですが、それをカメラで撮ったものをプリントしているわけです。裏面を見るとPOST CARDと。正直、横長すぎます。定型外にも程があります。翌日ウチに遊びに来た別の奴が、「これ([あれから10日後――]のみの一枚)だけ送られても嫌だよねえ、あれからって、え?!いつから?!みたいな」てな。確かに。
さてそんなこんなでメイーンイベント、バスケがしたいです。屋外の渡り廊下を渡りきり、いざ体育館へ。写真載せてますが、自分の姿を晒したいわけではなく、やる気満々すぎてレポート用に全体の写真を撮り忘れたためです。一応雰囲気だけでもと思い、諒タンが撮ったムービーから抜いたもの(だからやたら小さいw)を。どうやら左利きの自分のシュートを見て、姫が男バスシュートって右手で支えて左手で?というので、そりゃオマエは右利きだから逆だ逆、と言ってるとこを隠し撮りしてたムービーだったらしいですw
そんな感じでひとしきり遊び、出るともう真っ暗。まだ5時前だったのに。学校に灯が入ってる絵ってすげえなつかしくて撮りました。
それをながめやりながら、喫煙所にて一服の時。
ふとケータイで喋りはじめる青年の声が耳につき、聞くともなしに聴いていたその内容を思い出せるだけ抜粋。
「スラムダンクのファンでここの卒業生で、まじ嬉しいよ。
うん、母校なくなってまじ寂しいなーって思ってたけど、
なんつーか俺、ここの卒業生っつーの誇りに思うよ」
その後、グッズも買ったりしたかったらしくてお兄さんにお金持って向かってもらってるとか、電話の相手(恐らく同窓生)に来てみろと促したりとかして電話は終わり。それを同じく喫煙しながら聴いていた市の職員のおじさんが声を掛けて、
「閉校になる前に戻ったみたいだよねえ」
「はい、本当、嬉しいっす」
と続け、沈黙。その行間を埋めるように、煌々と明かりを漏らす校舎。
よく観ればケミストリーの川端みたいな顔した青年が、はにかむように口を噤み、日に焼けた顔を、束の間の灯し火に浮かび上がらせている。その傍で、ポツリポツリとぐずり始めた空に、机や椅子を退避させるスタッフたちが、他人事のカオで、慌しい。
スラムダンク大好きとか最高とか、そういう言葉より何より、井上先生に伝えたい情景でした。本当に、来て良かった。
04/12/07 了
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なお興を殺ぐようで申し訳ないのですが、もしかしたらココで公開している画像がITPの意向に反するものであったりする可能性が皆無というわけではございません。
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